生田絵梨花と素顔

 生田絵梨花は天才と呼ばれることの多い人です。しかし、天才という言葉は、しばしば実態を隠して見えなくしてしまいます。ときには対象の努力をないがしろにする言葉であり、さらに言えば、その歩んできた道程までをも軽んじる言葉かもしれません。今回は、生田絵梨花という1人の人間から「天才」というレッテルを剥がしたときに見えてくる、彼女の人間味と真の魅力に迫ります。

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天才と呼ばれる少女
 歌、ダンス、演技。パフォーマンスはどれを取ってもグループのトップクラス。すでに2つのミュージカルで主演を務め、テレビドラマや映画にも出演するなど評価も高い。特技のピアノは、もはやグループの“らしさ”となり、ライブや音楽番組で演奏を担当することもしばしば。頭が良く、真面目なコメントもキマるが、一方では、壊滅的な料理のできなさ、絵の下手さ、天然ぶりでバラエティ番組でもひときわ存在感を発揮する…。そんな生田絵梨花はファンの間のみならず、メンバーからの評価も非常に高いです。

『生ちゃんって完璧なのに、なんでセンターになれないんだろう』『もっと才能が伝わればいいのにな』って思い続けていたんです。(乃木坂46物語)
完璧な太陽(乃木坂46物語)
スペックの高さと、表舞台での圧倒的な強さ。それが生田絵梨花が天才とされる所以でしょう。

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努力する凡人
 しかし、生田絵梨花は決して才能だけで上述したようなパフォーマンスに至る本当の「天才」ではありませんでした。彼女自身は冷静に客観的に己の実力を見定めています。
ものすごくきれいな女優さんや、お芝居も上手でスタイルもいい人はたくさんいるので、単純に「絶対に敵わないな……」って思います。むしろ「申し訳ありません!」みたいな気持ちが芽生えちゃうんですよ。ピアノもそうですし、歌もアイドルとしては「いいね」とは言ってもらえるけど、舞台俳優さんの中に混じったら、別になんてことないと思うので。本当になんてことない平凡な女ですよ。 (ブブカ2016年2月号)
  芸能界という才能ある人たちが集まる世界においては、生田絵梨花は確かに「平凡な女」なのかもしれません。
乃木坂46」っていう看板を外してやっていくには、まだまだ実力不足なんだろうなとは思います。今は乃木坂に守られているからいろいろ外でやらせてもらえるけど、私はそこに値する人間じゃないっていうのはいつも感じていて……。(ブブカ2016年2月号)
 上には上がいる。そしてその人たちと戦う世界に夢がある。だからこそ、彼女は自分を奮い立たせて、努力しつづけます。

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 生田絵梨花を見ていると、「がんばる」という言葉の重みを感じます。忍耐して、努力し通すこと。彼女の頑張りに私はいつも刺激を受けます。

桜井「あんなに自分ルールを完璧に守り抜いている人にはなかなか出会えない。」
若月「一瞬たりとも時間をムダにしない生き方がすごい!」(映画「悲しみの忘れ方」パンフレット)
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仮面の下の素顔
  しかし、ここまで努力する生田絵梨花の原動力は一体なんでしょうか。私は、ひとえに彼女の負けん気の強さによると思います。生田絵梨花の第一印象は、清楚でおしとやか。上品でおとなしく、感情を表に出すことは少ない。実際、彼女のインタビューでの受け応えや、公式の場での仕草、真面目なコメントなどを見ていても、言葉遣いはきちんとしていて、感情的になることもありません。しかし、これは理性で抑えられた姿、いわば仮面をつけた姿でした。実際の彼女は実に感情豊かな人です。人一倍負けず嫌いで、頑固で、ワガママな人です。そうした仮面の下の素顔を垣間見るとき、私は一層彼女に惹かれます。悔しさを露わにして泣いているとき、嬉しくて大笑いしてるとき。ともすると、幼稚に見られがちなそれらの仕草や言動ですが、そういった部分にこそ私は生田絵梨花のパワーを見出しています。

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 結局、私が好きなのは、生田絵梨花の貪欲な向上心と、人間臭い部分なのです。彼女が天才で、才能だけでなんでもできてしまうような人だったならば、これほど惹かれることはなかったかもしれません。しかし、実際の生田絵梨花は泥臭く努力し続けるような人でした。天才というレッテルを貼られ、高く上げられたハードルに苦しみながら、それでもそれを越えようとがむしゃらに頑張る人でした。天才ゆえに冷血な人ではなく、血の通った熱い人でした。優しさと悔しさと楽しさと寂しさと嬉しさと悲しさと…あらゆる感情にまみれた人でした。

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 生田絵梨花が仮面の下の素顔を解き放つとき、彼女はより魅力的な人になるでしょう。2015年は彼女の内面的な飛躍に向けた良い準備期間だったのではないでしょうか。

 今年はちょっと、心が自由になった1年だったなと思います。きっかけは…春から大学生になって、自分でも「変わりたいな」と思うようになったこともそうですし、何も考えないわけではないんですけど、自分の本能のままに動くほうが、いい方向に進むんじゃないかと思うようになって。
(中略)
私は遠慮しがちですが、せっかく自分のことを知ってもらえる環境にあるので、自分をさらけ出していけたらなって。積極的に行動する私が苦手だと思う人もいるかもしれないけど、「好きだ」と言ってくらる方もいるかもしれないので、恐れず、自由にやりたいです。(日経エンタテイメント!アイドルSpecial2016)
 2016年、生田絵梨花が「転調」して、仮面の下の素顔を「さらけ出」すのが楽しみです。「天才」「清楚」「お嬢様」あらゆる“呪縛”から解き放たれた生田絵梨花の天真爛漫な笑顔と飛躍を、私は見たいです。

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